無事終了致しました。ご来場、応援頂きました皆様、本当にありがとうございます。
作品を作っていく際には、お客様にどんなものを持ち帰って頂けるかを考えます。
それは作品としての面白さやドラマ性もありますが、それを経た社会的意義もあります。
僕は小学生の頃にイジメを受けた経験があります。
ですが、その後反旗を翻し、イジメっ子に突っかかっていく、イジメっ子のイジメっ子の様な経験もしました。
決して胸を張れる経験ではありませんが、作品作りに使えるものはなんでも使っていこうというスタンスなので、僕なりにこの作品の音楽について取り組みました。両者の立場をなんとなく知る者として。
それは、役者に寄り添うという事。
音楽は芝居を華やかに盛り上げたり、時に扇情的にとシーンにとても影響をします。
だからこそ、今回はあえてその影響を少なくしたかった。そうする事で役者の芝居が浮き彫りになる。
勿論、ドラマの展開や大事なモーメントには、そういう音楽が求められたりもしますが、チョンさんのオーダーはごく控えめなものだった気がします。
音響さんも、出来る限り小さく入れる音楽は、その様に取り組んでくださり、そのドラマを見守る音楽になっていた様に思えます。
役者の消費するエネルギーは尋常じゃないものだったと思います。だからこそお客様に残るものになる可能性があったと。
改めて出演者に労いを送りたいと思います。この作品に取り組んだ経験が、俳優人生の糧になる事を願っております。
そしてご覧になった皆さま。
この作品が現代社会にやるべき作品になっている、そんな世の中の事を少しでも考えるきっかけになれば、幸いです。